大宮アルディージャ

J2第42節水戸ホーリーホック戦(H)

ついにこの日が来たんだなあ。大宮が、昇格する日が。
その試合をタイミング良く生観戦しに行くことができました。

前節勝ったから、昇格はこの水戸戦で決まるんじゃないかなってのは分かってて、よっぽどのことがないかぎりは自動昇格決定だってことも決まってたので、心の準備はしていた。でも現実味はなかった。
いつもは招待券で入るけど、前売りがかなり売れてるってことで、満席になると招待券の客はすわれないかもなので前売りを買ってもらっておいた。開場時間から30分足らずで大宮サッカー場に到着したのだが、すでに人がかなりいる。5000人入ればラッキーだった去年とかから考えるとありえないよね、などと話しながらバックスタンドに座る。そういえば大宮のバックに座るのは初めて。いつもメインだったから軽い違和感。でも、やっぱり大好きな大宮公園サッカー場の空気が懐かしくて嬉しい。ずっと来たかった。半年は私には長かったよ。
少年サッカーの試合が始まる。赤対白。白はうまい子が多くて、試合は白が圧倒的な展開。赤チームに、ひときわがっしりした子がいて気になったので、その子を福岡のジャイアント増川に例えて勝手にマスと呼んで応援。しかしマスは後半には代えられていた。がっかり。マスがいなくなったので、白の上手い子のテクニックを楽しむ。まだ小さいのにすごいよなー。プロになるような子ってやっぱりこのぐらいから神なのかな?安ちゃんとか慎ちゃんの子供時代はどうだったのかなあとか妄想して楽しむ。
結局試合は赤の圧勝。マスこれからも頑張れー。
さていよいよ大宮の選手が出てくる。心臓がドキドキして喉から何か飛び出しそうでヤバい。久々に間近で見た大宮の選手たちは、なんか頼もしくなった気がした。ちょっとだけ安心する。聞いたことない選手のコールを教えてもらう。森田はオレンジレンジなのか。ロコローション。去年まで天皇杯の時期に使っていたウィンターワンダーランドが昇格仕様になっていたりもした。気持ちがまた高まっていく。
スタンドはどんどん混んできていた。係のお兄さんが、バックの椅子には1列14人きっちり座れとか言っててびっくり。こんなん五輪代表のレバノン戦見に行ったとき以来じゃないか?しかも大宮でこんなこと言われるとは。特別な試合なんだな、と肌で感じてまた少し緊張。
キックオフ直前。水戸サポが波田陽区ネタをやっていた。ちゃんと聞こえなかったけど、たぶん
「大宮昇格って言うじゃな〜い…でもみんなが注目してるのはレッズの優勝だけですから!残念!りす斬り!」みたいな感じでした。なるほどなーと思ってたら、トライさんが横で
「でも水戸駅前にあるのは鹿島のオフィシャルショップですから、切腹!」とか言っていた。つい笑っちゃって、少し和む。

そして、ついに試合開始。スタメンは

GK荒谷弘樹
DF奥野誠一郎
 トニーニョ
 西村卓朗
 冨田大介
MF金澤慎
 ディビットソン純マーカス
 安藤正裕
 久永辰徳
FW森田浩史
 トゥット

この連勝中のベストメンバー。トゥット、森田、西村はちゃんと見るのは初めて。けど、見て納得したよ。うん。デビ純が見違えててびっくりした。
大宮はあぶなげない試合運びを見せる。安定してるなあ。少し気負いすぎてないか心配だったけど、大丈夫そうだ。
前半は何事もなく終了。後半が始まる。そして開始まもなく森田が決める!頭で!今年の大宮の、ここぞというピンチを今までも救ってきてくれた森田は、最後まで救世主だった。少し泣きそうになる。でもまだ40分以上ある。気を抜くな。流れに乗ってツトが決める。そして、バレーが交代で入ってきた。
言うまでもなく、バレーは大宮のエースだ。今年はずっと先発で頑張ってきたけれど、終盤、怪我でその場所をツトと森田に任せてきた。だけどやっぱり私にとっては大宮のエースはバレーだ。だから、昇格を決める試合で、絶対バレーにゴールして欲しかった。その気持ちは、きっとみんな一緒だったと思う。
そして、後半26分。バレーが抜け出した。何度も見たシーン。バレーが走り出す。今日はツトと重なって。バレーが決めた。何度も見たように。昇格を決める試合で。
奥野とトニがハイタッチをしているのが見えた。じーんときた。この二人が後ろを支えてきたんだよなあ。感動してたらトニがオウンゴール。見事なオチをつけてくれたよ…。
とはいえ、それ以外はあぶなげなく試合終了。大宮はJ1への切符を、やっと手にいれた。
奥野が、トニが、デビ純が、慎ちゃんが、みんなが泣いている。うずくまって、動けなくなるほど泣いている。ホントに嬉しくて、よかったなあと思ったら泣けてきて、止まらなくなった。

大宮の試合を初めて見たのは、2001年5月13日(http://www.tbs.co.jp/supers/game/20010512_290.html)の仙台戦。そのときはサッカーに興味もあまりなくて、でも初めて見た生のサッカーと、バルデスのゴールに魅せられたのを覚えている。そして、選手の名前を覚えて応援しだしたのが2002年。同じ青森県出身の原崎を好きになったのが最初だった。駒場で盛田と大樹にサインをもらって、その気さくさにびっくりした事もいい思い出だ。天皇杯ヴェルディ戦でなぜかスタンドに座っていたヘンク監督とトニに握手してもらったこともあったっけ。そして大宮に通いつめた2003年。大連敗もあったっけ。隆吾と黒崎の引退、原崎・大塚・あきらの退団はショックだったなあ。川島が出て行ったときはさびしかったなあ。
いろいろな事が頭のなかでぐちゃぐちゃになって、悲しいような嬉しいような気持ちで涙が止まらなかった。
ずっと昔から大宮が好きな人なら、もっと感慨深いのかもしれない。でも、私も十分すぎるぐらい選手たちに感動を与えてもらった。
この日に間に合わなかった、沢山の選手たちや、ここにいない人たちのことを考えた。みんなにありがとうを言いたい。大宮を好きになって、ホントに良かった。

来年はJ1で会いましょう。
今年のファン感謝デーで安ちゃんが言った言葉だ。今年の初め、安ちゃんがキャプテン?と少しだけ疑問を持ったこと、許してください。安ちゃん、ありがとう。
そして、三浦監督。私自身は2001シーズンの事はあんまり記憶にないんだけど、帰ってきてくれてありがとうございます。ファン感謝デーで話しかけてもらった事は、ずっと忘れません。

日曜日のスポーツ新聞は買えるだけの種類買った。この感謝と感動忘れないように。
これからもずっと応援していきたいなあ。苦しいときも、嬉しいときも。